書籍紹介:「外交とは何か:国際政治のダイナミズム」(小原雅博)

 『外交とは何か:国際政治のダイナミズム』**は、外交官としての実務経験と学術的知見を融合させ、「外交」の本質を多角的に解き明かした名著です。

 日本が国際社会で生き残るためには、単なる「追随外交」ではなく、自らの理念に基づいた戦略的な外交を展開する必要があると結んでいます。それは、日米同盟を基軸にしつつも、アジア諸国との信頼関係を深め、国際ルールの形成に主導的に関与していく姿勢です。

「外交とは、自国の意思を一方的に押し通すことではなく、他国との共存を可能にするための果てしない努力である」

【大切なこと】
・日米同盟が基軸: 安全保障の基盤は日米同盟に置きつつ、中国を「包囲」するのではなく「ルールに基づいた秩序」に引き込むための窓口として日本が機能すべきである。

・「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)」: これを単なる中国への対抗軸とするのではなく、中国も含む広域の繁栄のためのルールとして提示し続ける粘り強さが求められます。

・「日米同盟を所与のもの(当然あるもの)として甘えるのではなく、日本がどのような価値を同盟にもたらし、地域をどう構想するのかを常に問い続けなければならない。」

・日米関係を単なる防衛の傘としてではなく、日本が国際秩序を形成するための「最大のレバレッジ(てこ)」として活用すべきだという、能動的なリアリズムが特徴です。

以上です。